30代が取り組む6つの資産運用方法 | iDeCoやNISAなど
投資家デビューされる人の年代は、30代~40代が多いです。
実際に投資を始めてはいなくても、”資産運用について本気で考える”ことの必要性を感じている人の割合は、やはり30代からグッと増加してくる傾向があります。
30代という年代は、昇進、結婚や出産・育児、マイホームの購入など様々なライフイベントが起こる時期です。
上記のように様々なライフイベントが、実際に自分の身には未だ起きていなくても、周りにそういう人が増える影響で、”人生の変化”をより身近に感じることが増えます。
こうした背景が、30代から資産運用について真剣に考え始めるようになる要因の1つだと言えるでしょう。
そこで今回は、30代になり資産形成に真剣に取り組みたいと思い始めた人に向け、30代が取り組みやすい6つの資産運用方法を取り上げました。
目次
30代が取り組みやすい6つの資産運用方法
- 投資信託
- 一般NISA
- つみたてNISA
- iDeCo(イデコ)
- 国債
- 株式投資
上記にまとめたのは、銀行口座に預金をする方法”以外”で、30代が取り組みやすい6つの資産運用方法です。
「30代で昇進し20代の頃よりは収入が増えていること」、あるいは「仕事が忙しいので、出来るだけ”放置”の状態でも資産運用させたいこと」、そして「老後の生活が心配なのでコツコツ長く、でも確実にお金を増やしたいこと」等、働きざかりの30代ならではの傾向やニーズを踏まえて、ピックアップしました。
【1】投資信託
「仕事や家庭のことで忙しく、資産運用の専門知識を蓄えるための時間を確保することが難しい」という30代でも、比較的取り組みやすい資産運用方法が、投資信託です。
コモディティ(金・原油等、日常生活に必要な商品や資源)や株式、債券や不動産など、投資信託の対象にはたくさんの種類があり、この中から投資の専門家が投資対象を厳選し、堅実な運用を代わりに行ってくれます。
投資の世界に「リスクゼロ」はなく、投資信託だからこそ確実に成功するというわけではありませんが、素人の勘を頼りに投資商品を選択・運用するよりは、ほぼ確実にリスクが少ない方法だと言えます。
専門家に託す資金額も、投資商品によって様々であり、1万円から始める小口のものから、不動産投資信託(REIT)など100万円前後で始められるものもあります。
30代といっても、個人属性(経済状況)や目標金額は人により異なりますが、投資信託なら幅広く対応できそうです。
【2】一般NISA
20代・30代の若い世代からの、資産形成における注目度が高い制度がNISA(少額投資非課税制度)です。
先述した投資信託、そして株式投資のような方法で得た収入には、他の方法で得た収入と同じように税金がかかります。
例えば、株式売買で得た収益には、20%前後の税金がかかることが珍しくなく、実際の収益から差し引きすると意外と痛いものです。
しかし、一般NISA専用口座を活用すると、毎年最大120万円までは、税金による減額のない効率良い資産運用が行えます。
「毎年の収益が少ないとしても、無駄なく効率よく資産運用を進めていきたい」とお考えの30代に向いた方法でしょう。
ちなみに、一般NISA専用口座が適用できる商品は、国内株式・海外株式・投資信託と幅広く、資産運用方法の選択肢が著しく狭まるということはありません。
【3】つみたてNISA
「長くコツコツ、資産形成をしていきたい」とお考えの30代に注目されているのは、つみたてNISAという方法です。
つみたてNISAは、2018年に始まったばかりであるものの、資産運用初心者からの支持が、以前からある一般NISAよりも高い傾向があります。
つみたてNISAは、その名の通り少額(月額33,000円が目安)を、コツコツ長く積み立てていくことが前提です。
一般NISAよりも非課税期間が長いこと、そして運用方法の選択肢は一般NISAよりも狭まるものの、国が定めた基準を満たした投資信託のみがつみたてNISAの対象になるため、比較的低リスクであることが強みです。
上記のような利点が、新しい資産運用方法である割に認知度が高く、資産運用初心者からの支持が高い理由なのかもしれません。
ちなみに2019年現在、一般NISAとつみたてNISAの併用はできないので、注意が必要です。
【4】iDeCo(イデコ)
「現在支払っている年金と貯金だけで、老後きちんと生活していけるか不安」という考えの人に向いている資産運用方法が、iDeCo(イデコ)です。
iDeCoの正式名称は「個人型確定拠出年金」といい、毎月5,000円からコツコツと老後資金を積み立てられます。
iDeCoが資産運用方法として優れているのは、運用期間中の利益がNISAと同じく非課税であり、さらに所得税・住民税が軽減できるからです。
iDeCoは、お金が莫大に増える資産運用方法ではありませんが、老後資金づくりに役立つのと同時に、節税対策にもなるため、「賭けのような資産運用では不安…」という若年層にも比較的受け入れられやすいのだと思われます。
また、iDeCoは国が創設した個人型年金制度であるという事情は、30代資産運用初心者にとっての安心材料であるようです。
【5】国債
多種ある債券取引の中でも、元本割れする可能性がきわめて少なく安定しているのが、個人国債の運用です。
国債は債券の発行元が「日本」であるため、倒産の可能性がある企業が発行する債券より、低リスクなのです。
銀行預金よりもわずかに利率が良い程度なのですが、長期的に計算すれば決して少ない収益ではありません。
長く運用する=はやく運用を始めることが、より大きな収益を得るためのポイントなので、20代から始める資産運用方法として選ばれることも多いです。
全国展開していて相談・手続きに行きやすい場所、例えばゆうちょ銀行などをあたってみましょう。
ベストは直接相談・手続きですが、どうしても店舗へ赴くのが億劫な場合は、国際が購入できるネット証券についても調べてみてください。
【6】株式投資
ここまで取り上げてきた資産運用方法は、働き盛りでライフイベントも多い30代でも取り組みやすい、「専門家に頼れる方法」あるいは、「積み立て形式なので、そこまで頻繁に動向をチェックしなくてもいい方法」なのですが、必ずしもそのような方法に絞り込むことはありません。
“資産運用”と聞いて最もイメージされやすい、株式投資に挑戦してみることも1つの方法だと思います。
(先ほど取り上げた、一般NISAの対象商品の中にも株式投資は含まれます。)
目標金額を1,000万円単位など高い場合は、将来的に成長が見込める企業に長期的に株式投資を行うことがベターですが、まずは少ない利益を出してみたい・お金を動かす感覚を掴んでみたいという場合は、短期売買を繰り返してみてもいいでしょう。
30代が資産運用方法を選ぶ時の基本
ここまで、30代でも取り組みやすい6つの資産運用方法を取り上げました。
しかし、もちろんこの6つ以外にも様々な資産運用方法がありますので、どの方法を選ぶのかは個人の支払い能力や貯蓄の目標、そして貯めたい金額に応じて、慎重に検討する必要があります。
一概に「この資産運用方法が30代にとってベスト!」と言い切れるものは無いのです。
ただ、忘れてはいけない基本的な考え方のようなものはあります。
当たり前かもしれませんが、収入を無理に投資に回しすぎないことです。
- 30代前半の男性⇒457万円
- 30代後半の男性⇒512万円
- 30代前半の女性⇒315万円
- 30代後半の女性⇒300万円
上記は、国税庁の調査により算出された、平成28年度の30代ビジネスパーソンの平均収入です。
20代の平均年収(200~270万円程度)よりは若干上がってはいるものの、ライフイベントの多さを考慮すると、決して余裕があるわけではないという印象です。
だからこそ、ハイリスク・ハイリターンな投資はやはり初心者には無理があります。
目標の貯蓄額へ向け、無理をせず30年・40年とかけた資産運用を行うことが大切でしょう。
お金の余裕と時間の猶予がある30代がチャンス!先送りせず資産形成に取り組もう
以上、30代から取り組みやすい6つの資産運用方法と、資産運用方法を選ぶ時の基本的な考え方について、取り上げました。
低リスクで実行できる資産運用方法の多くが、ロングリターンを前提とし定点観測、早く始めれば始めるほど利益を大きく得られるものです。
そのため、「働けなくなるのはもう何十年も後のことだし、40代くらいからでもいいかな…」と後回しにするよりも、30代で資産運用に動き出したほうがいいのです。
30代は結婚や出産などライフイベントが多い時期だと述べましたが、仮にそれらの延長線上に40代のライフイベントがあるとするなら、今度は子どもの進学費などがあり支出はかなり増加すると推測されます。
40代から真剣に資産運用に取り組むつもりが、必要な出費が多いために、資産運用にまで資金を回せないというケースが十分に考えられるのです。
家族がいる30代は家族みんなの未来のために、独身の30代は自分の老後や親の病気や介護に備えるために、今から資産運用についてしっかりと考えてみましょう。
30代の資産運用などトータルライフサポートのことならグランヴァンにご相談ください。