「財形貯蓄」を分かりやすく解説 | メリット・デメリット・始め方

「財形貯蓄(ざいけいちょちく)って耳にしたことはあるけれど、詳しい内容誰が対象の制度かはわからない……そんなことはありませんか?

財形貯蓄という制度を活用すれば、貯金が苦手な人でも無理なく住宅資金を貯めたり、老後資金を作れたりできます。

「そうなんだ、財形貯蓄について分かりやすく知りたい!」という人のために、今回は以下の内容をお伝えしていきます。

  • 財形貯蓄とは
  • 財形貯蓄の種類
  • 財形貯蓄のメリット
  • 財形貯蓄のデメリット
  • 財形貯蓄の始め方
  • 財形貯蓄は、どんな人にオススメか

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「今のお金の貯め方で大丈夫だろうか。なにか始めたいものの、なにがいいかわからない」

このような思いをお持ちの方はグランヴァンとファイナンシャルプランナーが共同制作した「人生100年時代の資産運用ガイド」をご覧ください。

▼内容の一部

  • 老後に2,000万円必要って本当?
  • 貯蓄型保険は危険?
  • 将来のためのお金を用意する低リスクな方法は?

資産運用や老後資金のアレコレをわかりやすく解説しています。ぜひお役立てください。

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財形貯蓄とは「自分の代わりに勤務先が貯金する」制度のこと

給料の写真

財形貯蓄とは、分かりやすく言うと「勤務先が給料から一定の額を天引きして、自分の代わりに貯金をしてくれるシステム」のことを指します。

要するに申請さえすれば、“給料をもらう時には先に貯金ができている状態”になるため、自分で貯金をすることが苦手な人にとっては都合がよいのです。

その他にも、財形貯蓄ならではの利点がいくつかあります。後の段落で分かりやすく解説しましょう。

まずは、知っておくべき財形貯蓄の種類とその違いについて説明します。

財形貯蓄は3種類ある!分かりやすく解説

財形貯蓄は3種類ある

財形貯蓄の種類は、目的別に3種類あります。

  1. 多目的の「一般財形貯蓄」
  2. 家を買う目的の「財形住宅貯蓄」
  3. 老後資金目的の「財形年金貯蓄」 

【1】多目的の「一般財形貯蓄」

スクリーン リーダーのサポートを有効にするには、Ctrl+Alt+Z を押します。キーボード ショートカットの詳細については、Ctrl+スラッシュ を押します。

多目的で利用できるのが、「一般財形貯蓄」です。「何に使用するかわからないけど、将来のために貯金したい」という人にオススメです。

メリットは、使用目的が自由であることと、貯蓄開始から1年が経てば自由に引き出せることです。

いっぽうデメリットは、税金面の優遇がない(利子に約20%の課税がかかる)ことです。

一般財形貯蓄の概要
利用できる人 勤労者

(労働者・公務員・船員など)

貯蓄の使い道 貯蓄目的の制限はなく、自由
積み立て期間 原則3年以上の期間、定期的に積み立てる
貯蓄商品 預貯金、合同運用信託、有価証券、

生命保険、生命共済、損害保険 など

【2】家を買う目的の「財形住宅貯蓄」

財形住宅貯蓄

家の購入・建設・リフォームに使えるのが「財形住宅貯蓄」で、「将来、家を購入する予定」という人にオススメです。

メリットには、税金面の優遇(550万円までの貯蓄は利子が非課税)があることと、住宅なら新築でも中古でもOKなことが挙げられます。

いっぽうデメリットには、住宅以外の目的で使用すると、過去5年分の利子が課税対象になることが挙げられます。

財形住宅貯蓄の概要
利用できる人 満55歳未満の勤労者で、

他に財形住宅貯蓄をしていない人

(一般財形貯蓄・財形年金貯蓄と併用可)

貯蓄の使い道 住宅の建設、住宅の購入、

工事費が75万円を超えるリフォームなど

積み立て期間 5年以上
貯蓄商品 預貯金、合同運用信託、有価証券、

生命保険、生命共済、損害保険 など

【3】老後資金目的の「財形年金貯蓄」

財形年金貯蓄

老後資金(年金の足し)として使えるのが、「財形年金貯蓄」です。通常公的年金は65歳から受給できますが、財形年金貯蓄で貯めた資金は60歳から引き出せます。

「国の年金だけでは、将来が不安だ」という人にオススメです。

メリットは、税金面の優遇(550万円までの貯蓄は利子が非課税)があることと、「公的年金」にプラスで貯蓄できることです。

デメリットは、老後資金以外の目的で使用すると、過去5年分の利子が課税対象になること

です。

財形年金貯蓄の概要
利用できる人 満55歳未満の勤労者で、

他に財形年金貯蓄をしていない人

(一般財形貯蓄・財形住宅貯蓄と併用可)

受け取り期間 満60歳以降に5年以上20年以内

(保険商品の場合、終身受け取りも可能)

貯蓄の使い道 老後に向けた資金
積み立て期間 5年以上
貯蓄商品 預貯金、合同運用信託、有価証券、

生命保険、生命共済、

郵便年金、損害保険 など

財形貯蓄の3つのメリット

  • 絶対に貯金できる
  • 貯金の利息に税金がかからない
  • 住宅ローンの融資を受けられる

【1】絶対に貯金できる

給与明細と給料

先にも述べたように財形貯蓄は、給料から一定の額を、企業が先に銀行へ預け入れてくれます。

つまり、給料に手をつける前に貯金を済ませてくれるので、「貯金したいのに、気づいたら今月の給料がスッカラカン……」なんてことが起こりません

「貯金に苦手意識がある」という人には、ぴったりなのです。

【2】貯金の利息に税金がかからない

銀行に自分でお金を預けていると、ついた利息のうち20.315%は税金として取られてしまいます。

仮にあなたの貯蓄についた利息が「1,000円」だったと仮定した場合。

  • 税金は、1,000円×20.315%=203円
  • 手元に残るお金は、1,000円-203円=797円

といった具合に、1,000円分の利息がついたのに手元に残るのは797円まで減ってしまうのです。

しかし、「財形住宅貯蓄」と「財形年金貯蓄」で貯金をすれば、合計貯蓄残高が550万円までは利息に税金がかかりません

貯金の目的を明確にしなくてはいけないものの、無駄なくお金が貯められるのです。

※一般財形貯蓄は、非課税の対象外です。

【3】住宅ローンの融資を受けられる

住宅ローンの融資

財形貯蓄をすることで、住宅ローンの融資が受けられるというメリットもあります。

融資の条件は、以下の2つです。

  1. 財形貯蓄を1年以上継続
  2. 貯蓄残高が50万円以上

これらに該当すれば、貯蓄残高の10倍まで融資を受けることが可能です。

財形貯蓄の3つのデメリット

  1. 利子にはあまり期待できない
  2. お金の引き出しに時間がかかる
  3. 転職時、転職した会社に制度がないと継続できない

【1】利子にはあまり期待できない

財形貯蓄の金利は0.01%前後です(金利の詳細については、勤務先の担当部署に確認する必要があります)。

つまり「500万を1年間貯蓄しても、500円しかプラスで貰えない」という計算です。

「利子がついて預けた金額より大きくなるかも……」とは、期待しないほうがよさそうです。

 

とはいえ、一般的な銀行預金の他の金利は、以下の通り。

財形貯蓄の金利は、普通の銀行預金より若干であるものの、お得です。

【2】お金の引き出しに時間がかかる

財形貯蓄のお金を引き出す場合、勤務先および金融機関に申請手続きが必要です。

通常の預金のように「いつでもATMから引き出す」ということはできないので、すぐにまとまったお金が必要という状況には対応できません。

【3】転職時、転職した会社に制度がないと継続できない

財形貯蓄は、勤務先が制度を取り入れていなければ、そもそも利用することができません。

よって、以前の会社で財形貯蓄をしていたとしても、転職先が制度を扱っていなければ継続不可能となり、解約して貯蓄を引き出すこととなります。

一方で、転職先の会社が財形貯蓄を取り扱っていれば、転職先でも貯蓄額はそのままで続けることができます。

転職先の担当者に確認を取り、速やかに手続きを行いましょう。

財形貯蓄の始め方

財形貯蓄を始めるには、まず職場の人事福利厚生の担当者に、「財形貯蓄を始めたい」という旨を申し出ます。

必要書類が交付されるので、必要事項を書いて提出します。特に問題がなければ、給与やボーナスからの天引きが始まります。

財形貯蓄の商品(定期預金・国債・社債・保険など)は、会社が用意したもののなかから、選ぶことができます。

財形貯蓄の内容変更・解約も、人事部・福利厚生部の手続きを経ます。

財形貯蓄以外でオススメする3つの貯蓄方法

財形貯蓄は、誰もができるものではありません。

先述したように勤労者であること(種類によっては満55歳未満)、そもそも会社が財形貯蓄の制度を導入していることが必要です。

また、先述した『財形貯蓄のデメリット』から、「自分には財形貯蓄は向いていないかも?」と思われた人もいるでしょう。

そこで以下では、財形貯蓄“以外”で、オススメする貯蓄方法を3つ紹介します。

  1. NISAを使った資産運用
  2. iDeCoを使った資産運用
  3. 不動産投資

【1】NISAを使った資産運用

NISA(ニーサ)は、個人投資家向けの税制優遇制度のことです。

普段使っている自分の銀行口座とは別に、NISA専用の口座を開設し、その中で株式取引や投資信託などの資産運用を行うと、

  • 配当金や売却益に税金がかからない
  • 確定申告をしなくていい
  • NISA口座を扱う証券会社によって特典がある

などのメリットが得られます。

1年間あたり120万円の非課税投資枠があるので、投資に興味がある人・投資の知識がある人・投資資金に余裕がある人に特に向いた貯蓄方法だといえます。

詳細は別記事「NISAで資産運用を始める3つのメリット | 少額投資家・投資初心者の強い味方」をご覧ください。

【2】iDeCoを使った資産運用

iDeCo(イデコ)とは、「個人型確定拠出年金」の別名。

国民年金や厚生年金と組み合わせて任意で加入する、私的年金制度のことです。

控除や非課税など様々な税制優遇があるほか、信託報酬など運用コストが安い商品が多いというメリットがあります。

iDeCoの活用はあらゆる層に向いていますが、長期的な複利効果を得やすい20代・30代に特に向いています。

「少ない資金から、資産運用を始めたい」という人にオススメの資産運用方法です。

詳細は別記事「iDeCo(イデコ)を活かす資産運用 | 基本情報・不動産投資と併せた賢い使い方」をご覧ください。

【3】不動産投資

成功すれば、老後の私的年金づくりができるのが、不動産投資です。短期的ではなく、時間をかけて堅実に資産を増やしたい人に向いています。

あくまで投資なのでリスクもありますが、

  • 比較的安定した利回りであること
  • 投資と共に加入する団体信用生命保険が、通常の生命保険の代わりになること
  • 相続税の対策になること

など、多様なメリットが得られます。

詳細は別記事「不動産投資で得られる5つの大きなメリット | 長期資産運用の第一歩」をご覧ください。

【まとめ】財形貯蓄は「手堅く貯金したい人」の強い味方

  • 自分で貯金することが苦手な人
  • 住宅購入のためにお金を貯めたい人
  • 老後資金を貯めたい人

財形貯蓄は、上記のような条件で、手堅く貯金を進めていきたい人にオススメの制度。

しかしいっぽうで、金利が低いなど、貯めた額以上のリターンは少ない手段でもあります。

お金を増やすことが目的であれば、NISA・iDeCoを使った資産運用や、不動産投資など各種投資についても、検討する価値があるかもしれません。

自分に合った資産運用、見つけませんか?

「資産運用を始めてみたいけど、なんだか難しそう」

「今のお金の貯め方で大丈夫だろうか。なにか始めたいものの、なにがいいかわからない」

このような思いをお持ちの方は、グランヴァンとファイナンシャルプランナーが共同制作した「人生100年時代の資産運用ガイド」をご覧ください。

▼内容の一部

  • 老後に2,000万円必要って本当?
  • 貯蓄型保険は危険?
  • 将来のためのお金を用意する低リスクな方法は?

資産運用や老後資金のアレコレを相談形式で解説しています。主要な資産運用術について網羅的に学べるガイトです。

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