アンティーク コイン投資とは?いま海外で注目の投資|特徴と値上がりの理由
アンティークコイン投資をご存じでしょうか。
いま海外で流行している投資対象で、主に100年以上前の外国のコインに対する投資を指します。
詳しくは後述しますが、投資に熱心なコレクターも多く、近年の値上がり率も高い数値で推移しています。
値上がり率が高くそのほか利点も多いアンティークコイン投資ですが、当然メリットだけではありません。
投資する人によっては向いていない場合もあるため、しっかりとした知識をつける必要があります。
そこで本記事では、アンティークコインに関する説明と主な特徴、値上がりしている理由について解説します。
目次
アンティークコインとは?
アンティークコインとは、100年以上前の外国のコインのこと。
古代や中世に生まれたものを指すことが多いですが、時代は国によって異なるため明確な定義はありません。
現状では、あくまで100年以上前のコインの総称としてアンティークコインと呼ばれています。現状では全世界に20万種類ほどあるといわれています。
アンティークコインは世界各国にコレクターが存在し、金や銀などで作られていることから貴金属としての価値が高く、買取等もしやすい点から注目を集めています。
これらの中でも特に200~300種類のコインに対し高い価値がついており、デザイン性や歴史的背景などから根強い人気を誇ります。
こうした背景から現在では、投資対象として世界の富裕層の間で注目を集めています。
アンティークコイン投資の特徴
アンティークコイン投資の特徴とはどのようなものでしょうか。
ここではメリット・デメリットそれぞれの特徴を紹介します。
メリット:安定している
アンティークコイン投資の第一の特徴として、安定していることが挙げられます。
アンティークコインは100年以上前のコインのため数に限りがあります。
世界のアンティークコイン市場では、アンティークコインの数を明確に把握できる土壌があるため、需要と供給のバランスが明確にわかります。
そのためアンティークコインに興味を持つ人が増えれば価値が上がり、興味を持つ人が減ったとしても一定の数しかないため、価値が上がることはあっても下がることが少ない点が特徴です。
投資目的でない場合でも、趣味やコレクション目的で保有する方も多いため、一定の需要は担保されます。
メリット:管理コストが少なくすむ
アンティークカーや骨董品、時計などの現物資産は、メンテナンスコストが高く、故障や破損のリスクも高くなります。
アンティークコインをはじめとする貴金属は、よほどのことがない限りメンテナンスに時間や費用はかからず、自宅に気軽に保管することができます。
またサイズも小さいため、災害や火災の際にもポケットに入れて持ち出すこともできるでしょう。
メリット:マーケットが世界になる
ある国では資産となるが、ある国ではごみ同然という資産は多いもの。
アンティークコインは世界に市場が開けており、基本的に毎日どこかの国でオークションが開催されています。
国籍における経済リスクを回避できる点からもメリットのある特徴といえます。
デメリット:情報を得ることが難しい
ここからはややマイナスな特徴ですが、アンティークコインは情報を得ることが難しくなります。
既存の投資方法から言えば不動産投資に近いものがあります。
専門家でなければ正確な資産調査が難しく、クローズドに取引されることも似たものがあります。
解決策としては情報を豊富に持った専門業者から購入すること。
基本的にアンティークコイン投資は、安く購入し高く売ることで利益が出る投資手法です。
そのため信頼性のある業者で安く買い、高く売ることがセオリーです。
もちろん手数料もあるため、それらを含めた判断が必要です。
アンティークコインは投資に向いている?
現物資産には様々な種類があります。
アンティークコイン以外にも、クラシックカーやワイン、絵画などが主な例でしょう。
これらの資産について、自分の趣味で集める場合は好きなものを選ぶべきですが、資産運用・資産構築という面で考えるならば、将来どの程度の割合で値上がりしているのかを調べることも重要です。
他の現物資産と比べたアンティークコインの値上がり率
ここでは先に挙げたアンティークコイン・クラシックカー・ワイン・絵画の4つの現物資産について1年後、5年後、10年後の値上がり率について解説します。
なお、ここでの数字はイギリスの不動産会社「ナイト・フランク社」が出すデータをもとに分析します。
過去10年における増加率は下記の通り。
アンティークコイン | クラシックカー | ワイン | 絵画 | |
---|---|---|---|---|
1年目 | +25% | +23% | -19% | 0% |
5年目 | +93% | +115% | +7% | +92% |
10年目 | +248% | +395% | +166% | +199% |
※スマホで見る場合、表は左右にスクロールできます。
10年間を通してみると、アンティークコインはクラシックカーには劣るものの、上々の値上がり率を見せています。
クラシックカーの管理コストなどを考慮すると、良い投資先といえるのではないでしょうか。
なお全体を通していえることは、長期保有によって効果を発揮するという点です。
アンティークコインが値上がりする理由
なぜアンティークコインは、ここまでの値上がり率を可能とするのでしょうか。
アンティークコイン投資の特徴の項でも解説した通り、枚数が少なく希少性が高いため価値が上がりやすい、コレクターが多くいるため需要が高い、の2つが考えられます。
アンティークコイン以外の絵画やクラシックカーなどは、伸び率も大きいですが母数も多い印象。
特にクラシックカーはたくさんの種類があり、なおかつ当時一定の生産量もあったため、市場にもある程度の量が流通しています。
一方のアンティークコインに関しては、コインとしての基準が明確であり、価値のあるコインもある程度決まっています。
少ないパイの奪い合いという構図になるため、価値が上がっていくのです。
もちろん熱烈なコレクターがいる点も外せません。
アンティークカーに比べ管理しやすいアンティークコインは、単純に好きな人のみならず、資産形成目的でのコレクターもいるため多くの人々が興味を示すのでしょう。
アンティークコインはどこで購入できるか?
前述のとおりアンティークコインは、専門知識がある人が限られており、知識のない状態で市場に参入すればカモにされる可能性が高くなります。
そのためおすすめなのが、アンティークコインを専門に扱う業者を通して購入することです。
専門の業者であれば、長年の経験から相場を見極めることができ、偽物と本物を見極める目も有しています。
こうした背景もあり、購入するなら専門業者に任せることが安全です。
海外のコインを買う場合は、国際団体である「IAPN」に加盟している業者で購入することをおすすめします。
IAPNで購入したアンティークコインは一定の信用があるといえます。
国内のコインを買う場合は、国内団体である「日本紙幣商協同組合」に加盟している業者で購入することをおすすめします。こちらも一定の信頼が担保されます。
まとめ
ここまでアンティークコイン投資について紹介しました。
投資は株式や不動産などの頻繁に耳にするものから今回のアンティークコインに至るまで、多種多様なものがあります。
それぞれの人によって向いている投資対象は異なるため、自分にあった投資先を選択することが重要です。