日本政策金融公庫で「不動産投資がしたいです」と言うのはNG!| 初心者の疑問・誤解を解説

日本政策金融公庫

 

「日本政策金融公庫(日本公庫)」とは?

・日本公庫は、100%政府出資の政策金融機関です。
 銀行などの一般の金融機関を補完し、国民生活の向上を目的としています。
 国の政策に則った固定金利、長期の融資制度をご用意しております(中略)

・日本公庫は、国が株式の100%を常時保有することが法律で定められている特別な株式会社で、
 一般の民間会社や民営化を前提とした特殊会社ではありません。
 日本公庫が株式会社の形態をとっているのは、株式会社のガバナンスの仕組みを活用して、
 透明性の高い効率的な事業運営を行うためです。

――引用:株式会社日本政策金融公庫『よくあるご質問』

こうした事柄が“ほぼ初耳”である、不動産投資初心者のなかには、

  • 「国民生活の向上ということは、被融資者にやさしい?」
  • 「不動産投資の融資を受けるなら、国が出資している日本政策金融公庫からが1番安心?」

……というふうに、期待を抱く人が少なからずいらっしゃいます。

 

果たしてそれは、本当なのでしょうか?

そこで今回は、“個人レベルの不動産投資に日本政策金融公庫を使えるのか”、そして“使える場合のメリット・デメリット”について、不動産投資初心者にも分かりやすくまとめてみました。

 

※本記事に掲載しているのは2020年2月現在の情報です。
 後に変更になる可能性もありますので、ご了承ください。

不動産投資に日本政策金融公庫は使えるのか?

疑問

“結果として”、不動産投資をするために、日本政策金融公庫を活用することはできます。

しかし、「不動産投資をしたいので融資をしてください」と、日本政策金融公庫の担当者との面談で申し出ても、融資は認められないでしょう。

 

というのも、株式会社の体裁をとっているとはいえ、いわば“公的金融機関”である日本政策金融公庫は、“投資目的”での融資を行っていません。

不動産投資のために、不動産を購入する資金を融資してもらいたい場合、“事業目的”で不動産を購入することを「不動産賃貸事業の申請」で証明する必要があります。

 

また、そもそも投資用不動産を販売している会社が、日本政策金融公庫の融資に対応しているかどうかを確認する必要があります。

もちろん対応していなければ、日本政策金融公庫の融資を受けて、(その会社から)投資用不動産を購入することはできません。

【疑問1】日本政策金融公庫の融資の特徴は?

  • 国が出資している
  • “比較的”低金利
  • 固定金利
  • 融資期間が短い
    ⇒ 一般的な不動産投資ローンは「35年」など長期だが、
      日本政策金融公庫のローンは「10年 or 15年」と短期

上記が、日本政策金融公庫の融資に見られる主な特徴です。

 

『日本政策金融公庫で融資を受けるメリット』の項目でも後述しますが、固定低金利であり、その資金を日本という国が出資していることは、日本政策金融公庫の融資のなかでも、とりわけ大きな特徴であり、強みでしょう。

【疑問2】誰でも不動産投資に日本金融政策公庫を使えるのか?

老若男女

“事業目的での不動産購入”が前提だと勘違いしやすいですが、法人だけでなく個人でも日本政策金融公庫を活用することができます。

 

それだけでなく、女性や20代・55歳以上の男性(一般な金融機関で融資を受けにくい層)が、日本政策金融公庫では融資を受けやすく、そのうえ借入期間の延長金利優遇を受けられる可能性もあるのです。

※詳しくは、日本政策金融公庫の公式ホームページをご確認ください。

 

では誰でも日本政策金融公庫の融資を受けられるのかというとそうではなく、公共料金や税金の未払いがある人は融資不可となってしまいます。

【疑問3】日本政策金融公庫を使うために必要な条件はあるか?

  • 不動産賃貸事業の許可を得ること
  • 厳しいローン審査の基準に通ること

先述したように、日本政策金融公庫から融資してもらうには、「不動産投資」ではなく「不動産賃貸事業」であることが必須条件

たとえばバブル時代に多かった、売却益狙いの不動産購入への融資は、日本政策金融公庫の対象外です。

 

不動産賃貸事業であることを証明するためには、事業計画書・創業計画書・許認可を持つ証明書・不動産賃貸借契約書など、一般的な金融機関では重要視されない書類が多数必要になり、これが結構な手間なのです。

 

そしてもちろん、厳しいローン審査もクリアする必要があります。

団体信用生命保険(団信)への加入は任意ですが、日本政策金融公庫でローンを組む場合でも、債務者が残債を本人の死亡などで支払えなくなるリスクは同じなので、入っておくに越したことはないでしょう。

日本政策金融公庫から融資を受けて不動産投資をするメリット

メリット

  1. 比較的低金利なため、総返済額が少なく済む
  2. 一般的な金融機関では融資を受けにくい層が、融資を受けやすい
  3. 対応エリアが広いので、面談・書類提出に行きやすい

【1】比較的低金利なため、総返済額が少なく済む

日本政策金融公庫の融資の金利は、共同担保を提供できる場合で1%前後、共同担保が提供できない場合で2.5%前後くらいです。

 

現状のメガバンクや都市銀行、一部の地方銀行の金利と比較して、日本政策金融公庫の金利が「ずば抜けて低い」とは言えませんが、「割と低い」「少なくとも高くはない」とは考えられます。

【2】一般的な金融機関では融資を受けにくい層が、融資を受けやすい

時世にそぐわない考え方だとは思いますが、女性や若年層・シニア層などは、一般的な金融機関では融資を受けにくいとされています。

 

しかし先述したように、日本政策金融公庫は“国民の生活向上”を大きな目的として動いているため、一般的には支払い能力が弱いとみられる層へのサポートが、逆に手厚いです。

 

日本政策金融公庫で、女性や20代・55歳以上への男性の融資が優遇されているのはそのためです。

優遇条件に多数該当する人は、一般的な金融機関の融資条件より好い条件になる可能性が高いでしょう。

【3】対応エリアが広いので、面談・書類提出に行きやすい

日本政策金融公庫は、全国各都道府県に支店を持ちます。

 

そう多くはないと思いますが、投資用不動産への融資が可能かつ、その融資条件が好い金融機関がお住まいの都道府県に存在しない場合、“日本政策金融公庫からの融資”が選択肢に入ってくるでしょう。

日本政策金融公庫から融資を受けて不動産投資をするデメリット

デメリット

  1. 融資期間が短いため、毎月のローン返済額が大きくなりがち
  2. 担保にする物件の審査基準が厳しい

【1】融資期間が短いため、毎月のローン返済額が大きくなりがち

先ほど、『日本政策金融公庫の融資の特徴』で述べたように、他の一般的な金融機関で組む不動産投資ローンよりも、日本政策金融公庫の融資期間は20~25年ほども短いのです。

※日本政策金融公庫の融資期間は、個人の属性によって延長できるかどうかが決まります。
 詳しくは、日本政策金融公庫の公式ホームページでご確認ください。

 

同じ3,000万円の投資用不動産を購入するとして、一般金融機関で“35年ローン”を組む場合と、日本政策金融公庫で“15年ローン”を組む場合、2つの返済イメージを考えてみましょう。

わざわざ計算をしなくても、後者の15年ローンのほうが毎月の返済額が大きくなる(=急いで返すはめになる)ことは明白です。

 

融資期間が短い場合、頭金をかなり多めに入れることができないと、毎月の返済が苦しくなってしまう可能性が高いでしょう。

不動産投資を始める前の段階で、手持ち資金がない人には不向きかもしれません。

【2】担保にする物件の審査基準が厳しい

日本政策金融公庫が、不動産購入のための融資審査をする時。

“不動産の積算評価や収益評価を見られる”という点は、他の金融機関の融資審査と同じです。

不動産投資のローン審査の基礎知識 | 審査の流れも紹介

 

同じなのですが、「融資OK」と判断されるための基準が、一般的金融機関の審査よりもシビアであるとされています。

「他のローン審査よりも、自分が購入したい不動産で融資が下りない可能性は高い」と見ておいたほうがよさそうです。

結局、不動産投資のローンはどこで組めばいいのだろうか?

FPに相談イメージ

以上、「日本政策金融公庫から融資を受けて不動産投資をすることはできるのか?」についてまとめました。

結果として融資を受けることはできますが、ただの“不動産投資”ではなく、“不動産賃貸事業”と認められることが前提。

 

日本政策金融公庫の“固定低金利”は大きな魅力ですが、それ以外のメリット・デメリットも十分に考慮しておかなくてはいけません。

「どこで借りるか」ではなく、「収支がまわるか」が不動産投資のうえで重要なため、安易に決めてしまわず念入りに情報収集を重ね、ファイナンシャルプランナーなどお金のプロの助言を聞くことを推奨します。

 

 

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