不動産投資の繰り上げ返済とは? | メリット・デメリットと必要性を解説

繰り上げ返済のイメージ

 

“不動産投資・運用を成功させる”ために必要な情報を集め始めると、割とすぐに「ローンの繰り上げ返済」というワードを耳にするのではないでしょうか?

 

繰り上げ返済は、不動産投資でぜひとも詳しく知っておくべき基本情報の1つですが、勉強を始めたばかりの人・ローンを組んだことがない人には、イマイチぴんと来ないかもしれません。

 

今回は、不動産投資の勉強を未だ始めたばかりだという人向けに、繰り上げ返済とは何のことかという話から、繰り上げ返済のメリットやデメリットに至るまで、分かりやすく解説していきます。

不動産投資の繰り上げ返済とは?

繰り上げ返済イメージ

不動産投資・運用における繰り上げ返済とは、毎月決まったローンの返済額とは別に、余剰資金などを活用して、残りの借入金の一部を前倒しで返済していくことを指します。

 

不動産投資ローンに関わらず、住宅ローンなどにも繰り上げ返済はあるので、マイホームを購入したことがある人なら、既に繰り上げ返済を行った経験があるかもしれませんね。

 

ローンで購入した投資用不動産の繰り上げ返済を進めると、ローンの元本が小さくなる=最終的に支払う利息額を減額することができます。

そんな繰り上げ返済には、実は2つのタイプが存在するので、以下で簡単にその違いを説明しておきましょう。

「返済額軽減型」繰り上げ返済の特徴

まず説明する1つめの繰り上げ返済のタイプは、「返済額軽減型」です。

 

ローン一部を前倒しで返済した場合に、“完済までの期間は変わらないまま、毎月の返済額を少なくできる”ことが、返済額軽減型・繰り上げ返済の大きな特徴です。

 

実際のところ軽減率はさほど大きくないのですが、「余裕のある時に多めに払って、毎月のローン返済額を少しずつ減らしたい」という人が、よく返済額軽減型・繰り上げ返済を選ばれます。

「期間短縮型」繰り上げ返済の特徴

続いて説明する2つめの繰り上げ返済のタイプは、「期間短縮型」です。

 

ローン一部を前倒しで返済した場合に、“毎月の返済額は変わらないまま、完済までの期間を短くできる”ことが、期間短縮型・繰り上げ返済の大きな特徴です。

先ほど述べた「返済額軽減型」の繰り上げ返済との特徴が、ほぼ真逆になっていることが面白いですね。

 

最終的に支払う利息額は、この期間短縮型・繰り上げ返済のほうが少なくなる傾向があります。

よって、「できるだけ早くローンを完済したいし、利息の軽減効果もできるだけ得たい」という人が、よく期間短縮型・繰り上げ返済を選ばれます。

不動産投資で繰り上げ返済を行う5つのメリット

支払うローン額が減る

  1. ローンを早く完済できる ※期間短縮型の場合
  2. 毎月のローン返済額を徐々に減らせる ※返済額軽減型の場合
  3. ローン残債が減ることにより心理的な負担も減る
  4. 利息として支払う金額が減る
  5. 金利変動に対するリスクヘッジができる

投資用不動産の運用中、繰り上げ返済を行うことには大きく分けて5つのメリットがあります。

 

“期間短縮型の場合、毎月決まったローン支払い額は減らないが、ローンを早く完済できる”こと、そして“返済額軽減型の場合、完済までの期間は短くならないが、毎月のローン返済額を都度減らせる”ことについては先の項目で取り上げました。

 

以下では、それ以外にある繰り上げ返済のメリットを、より詳しく説明しています。

【1】ローンを早く完済できる

期間短縮型・繰り上げ返済を行うと得られるメリットです。

【2】毎月のローン返済額を徐々に減らせる

返済額軽減型・繰り上げ返済を行うと得られるメリットです。

【3】ローン残債が減ることにより心理的な負担も減る

期間短縮型にしても返済額軽減型にしても、どんどん先行してローンの支払いを進めていくことで、当然ながら残りのローン金額(残債)を減らすことができます。

 

仮に「3000万円のローンが残っている状態」と「繰り上げ返済を行った結果、1000万円のローンが残っている状態」では後者のほうが、プレッシャーや不安に似た気持ちが緩和されるでしょう。

【4】利息として支払う金額が減る

ローンの残債に対して利息がかかっている場合、ローンの残債が減れば、それに応じて利息として支払う金額も減るはずです。

 

「そんなの微々たるものでは?」と思われるかもしれませんが、繰り上げ返済を積極的に進めた結果、100万円以上利息としての支払いを減らせたという話も珍しくなく、決してあなどれない大きなメリットなのです。

【5】金利変動に対するリスクヘッジができる

不動産投資ローンを「変額」で組んでいる場合、ローンを完済するまでの間、その期間が長ければ長いほど、“金利が変動する機会”が多く発生します。

急な金利上昇で投資家が次々に破産しないよう、救済策のようなものはあるにはありますが、それでも金利上昇リスクへの不安は尽きないものです。

 

しかし繰り上げ返済なら、ローン完済までの期間を短くして変動回数自体を減らすあるいは残債を減らして金利が上がっても実際に払う利息額が大幅に増えないようにするなど、多方面からのリスクヘッジが可能です。

 

不動産投資のリスクヘッジについて詳しく知りたい方は、下記コラムをご参照ください。

投資マンション運用中のリスクにはどう備える?6つのリスクとその対策

不動産投資で繰り上げ返済を行うデメリット

不動産投資で繰り上げ返済を行う1番大きなデメリットは、手元資金が減ることです。

手元資金が減るというデメリットは、さらにいくつかのデメリットに細分化してしまいます。

 

  1.  多額の修繕費発生など、突然の事態に対処しづらくなる
  2.  金融機関からの評価が低くなるおそれがある
  3.  投資の規模を拡大しづらくなる

以下でそれぞれのデメリットを、詳しく説明しました。

【1】多額の修繕費発生など、突然の事態に対処しづらくなる

手本に資金が少ないと、地震などで多額の修繕費が前触れなく発生した時に、非常に困ります。

それこそ貯金額の多くをいきなり繰り上げ返済に充てると、不動産投資・運用のことに関わらず、自分や家族に何かあった時に身動きが取れなくなってしまいます

 

万が一の事態に備えられるよう、繰り上げ返済は、無理せずに少額ずつ進める必要があります。

【2】金融機関からの評価が低くなるおそれがある

マイホームや新たな投資用不動産を購入するために、金融機関でローンを組みたい場合、繰り上げ返済によって手元資金が著しく減っていると、ローン審査で評価がされにくくなる傾向があります。

 

その理由は、金融機関から「手元の資金が少ない=個人の信用度が低い」と判断されるためです。

ローンを組む大きな買い物をする前の繰り上げ返済は、避けたほうがいいでしょう。

【3】投資の規模を拡大しづらくなる

不動産投資で効率よく利益を上げたい場合、レバレッジ効果(※1)を効かせた運用を前提に、新しい不動産をどんどん購入していく方法があります。

 

お金がお金を生み出す複利運用のためには、金融機関から新たな融資をしてもらう必要がありますが、先述したデメリットの‟金融機関からの評価が下がり、ローン審査に通りにくい”状況にあると、不動産の複利運用は難しい、あるいは効率が悪いです。

 

不動産投資の規模をどんどん拡大していくなら、余剰資金を繰り上げ返済にまわすのではなく、次の物件購入のために貯えておくことを推奨します。

 

※1 レバレッジ効果とは、“手元資金と借入金を併用することで、見た目の利回り以上の収益を得られる効果”を指します

すべての不動産投資で繰り上げ返済をする必要性は無い

納得イメージ

ここまで、不動産投資・運用における繰り上げ返済のメリットとデメリットについて、よく読んでくださった人はもうお気づきかも知れません。

不動産投資ローンの繰り上げ返済は、必須ではないのです。

 

金利変動リスクに備えたい人や、ローンの利息が気になる人は、どうしても「繰り上げ返済をしなくてはいけない」と思われがちですが、今後の資産形成の方向性によっては、繰り上げ返済をしないほうがいい場合もあります。

 

以下では、ここまで述べてきた繰り上げ返済のメリットとデメリットを踏まえ、「繰り上げ返済をするといい人」「繰り上げ返済をしなくてもいい人」に分けてみました。

 

もちろん、すべての人に当てはまるような絶対的見解ではないのですが、「ローンの繰り上げ返済をするかしないかで悩みそう…」という人は、ぜひ参考にしてみてください。

ローンの繰り上げ返済をするといい人

  • 新しい投資用不動産を買わない人
  • ローンを早く返したほうが安心できる人

ローンの繰り上げ返済をしなくてもいい人

  • 新しい投資用不動産を買う人
  • 貯金は貯金で別にして、できるだけ多く持ちたい人

まとめ

まとめイメージ

以上、不動産投資・運用における「繰り上げ返済」のメリットとデメリット、その必要性についてまとめました。

 

繰り上げ返済について、この機会に詳しく知って頂けたなら幸いですが、この「繰り上げ返済」は不動産投資における基本知識の1つでしかありません。

 例えば「出口戦略」など、実際に不動産投資を始めるなら、まだまだ知っておかなくてはいけない知識があります。 

 

玄人でも不動産投資の勉強にゴールはないので、どこまでも不動産投資やお金に関する知識を追い求めることができますが、まずは本を読んだり、初心者向けセミナーに参加するなどして、おさえるべき知識を着実におさえていきましょう。

 

「初心者だから、不動産投資セミナーの選び方が分からない…」という人は、下記コラムをご参照ください。

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