不動産投資を成功させるための重要な要素のひとつが、「不動産投資会社の選定」です。
なぜなら不動産投資会社によって、取り扱っている物件の種類やエリアが異なり、さらに購入後のサポート体制の充実度も違ったりするからです。また投資である以上、失敗やトラブルのリスクは常に付きまとうため、信頼できる不動産投資会社なのかどうかを事前にしっかりと見極めることが大切です。
では、どのようなポイントに注意して会社を選べば良いのか、7つの項目に絞ってひとつずつ解説していきます。
不動産投資会社選びで確認したい7つの選定ポイント
1. 扱っている物件の種類
1つ目のポイントは、その不動産投資会社が「扱っている物件の種類」です。
一口に不動産といっても、戸建てかマンションか、またマンションも一棟ごとなのか区分所有なのかなど、物件には様々な種類があり、会社毎で取り扱っている物件の種類は異なります。
分類 | 種類 |
建物の種類 | ・マンション ・アパート ・戸建て |
所有権の範囲 | ・一棟丸ごと ・区分所有 |
間取り・用途 | ・ワンルーム(単身者向け) ・2~3LDK(ファミリー向け) |
築年数 | ・新築 ・中古 |
物件の種類によって必要な資金や理想の運用プランが変わってきますので、ご自身の目的や状況に対して、適切な種類の物件を取り扱う会社を選ぶことが大切です。
なお、はじめての不動産投資であれば「新築の区分マンション」を取り扱う会社がおすすめです。
そして新築の区分マンションの中でも、特におすすめなのが「好立地なワンルーム物件」で、新築で好立地な物件は空室のリスクが低く、また新築であるために売却もしやすく、ローンも組みやすいことが特徴です。また、ワンルームという特性上、比較的少額で不動産投資を始めることができます。
2. 扱っている物件のエリア
2つ目のポイントは、その不動産投資会社の「扱っている物件のエリア」です。
不動産投資をはじめる際、購入者が懸念することのひとつに、空室リスクがあります。そして空室リスクは、立地条件によっても大きく左右されます。
当然ながら利便性が高く、人が集まりやすい都市部であれば、退去されてもすぐに次の入居者を見つけやすいため、空室リスクはそこまで高くはありません。そのため、投資先として東京・神奈川・大阪など人口の多いエリアの物件を選ぶことは、空室リスクの回避に繋がります。
都道府県別の人口を見ると、2020年時点で東京都が約1,406万人で全国の11%を占めています。神奈川県は924万人、大阪府は884万人です。また、首都圏(東京・神奈川・埼玉・千葉)だけで全国の約3割を占めています。
※引用:総務省統計局|令和2年国勢調査
そして多くの不動産投資会社は、会社の所在地エリアを中心とした物件を開発・仕入れすることが多いため、取り扱う物件のエリアを確認し、首都圏や人口の多い地域を得意としている会社を選ぶと良いでしょう。
3. 会社の業歴・運営体制
3つ目のポイントは、「不動産投資会社の規模や業歴」です。基本的に不動産投資は長期的な運用が求められます。そして運用をしていく中で、生活環境やライフスタイルの変化などによって、完済計画の見直しが必要であるケースも珍しくありません。
そこで10年や20年といった業歴の長い不動産投資会社を選ぶということがポイントです。長く続く会社であれば、不動産管理や運用のノウハウも多く蓄積されているため、購入者の抱える悩みや課題を一緒に解決してくれるパートナーとして、安心して任せることができます。
また、長く続く会社ということは多くのお客様に支持されているということでもありますから、より良い対応が期待できるでしょう。
そして会社によっては、有資格者がほぼ在籍しておらず、営業のみに注力する会社もあります。
しかし、完済計画の見直しや相続、また売却など様々な疑問に対して相談できるかどうかを見極めるために、宅地建物取引士、賃貸不動産経営管理士、ファイナンシャルプランナー、住宅ローンアドバイザー、相続診断士など、専門的な知識を持つ有資格者がどれだけ在籍しているかも事前に確認しておくことをおすすめします。
4. 賃貸管理サービスの有無
4つ目のポイントは、その不動産投資会社が「賃貸管理を行っているかどうか」です。
不動産投資は購入した物件を貸し出すことで家賃収入を得られますが、当然ながら貸し出した物件の管理や入居者への対応が発生します。そうした賃貸管理業務を個人で行うことは非常に労力がかかるため、はじめての不動産投資であればプロに任せたほうが安心でしょう。
なお、不動産投資会社は大きく分けて「売買や仲介のみを専門に行う会社」と「購入後の賃貸管理まで一括で行う会社」の2種類があり、おすすめは後者の賃貸管理までを一括で行ってくれる会社です。
そして賃貸管理までを一括で行ってくれる会社では、一例として、以下のようなサービスを提供してくれます。
- 家賃の回収の代行
- 設備に不具合が出た場合の修理の手配
- 近隣住民からのクレーム対応
賃貸管理までを一括で行ってくれる会社であれば、購入時にはその後の運用を見据えた提案を期待できますし、管理会社を別で探す手間も必要なくなるため、賃貸管理サービスの有無は必ず確認しましょう。
5. 会社の実績
5つ目のポイントは、「不動産投資会社の実績」です。
実績が豊富な会社であれば、それだけ不動産運用についてのノウハウを持っていて、安心、信頼できる会社とも考えられます。具体的には以下の指標を確認してみてください。
- 入居率
- 管理戸数
- 自社ブランドマンションの販売棟数
高い入居率を実現できているということは、好立地な物件を取り扱っていたり、需要のある間取りや内装など、顧客のニーズを満たす物件の企画力があると考えられます。さらに適切なタイミングでリフォームを行うなど、資産価値を高めて入居率を上げるためのノウハウがあることが期待できます。
また販売して終わりではなく、その後もしっかりと賃貸管理、建物管理が行われているのかどうかも確認すべきです。ホームページ等に情報がない場合は、担当者に質問し、納得感のある回答が返ってくるかどうかも判断基準になるでしょう。
そして自社ブランドの不動産販売を長年継続して行っているということは、金融機関など対外的な信頼がある会社であることを意味します。そのため、自社ブランドの販売棟数や取り扱い年数などを確認して、信頼できる会社であるかどうかを見ることもおすすめです。
6. 会社の評判
6つ目のポイントは、「不動産投資会社の評判」です。
たとえばその会社のホームページに「お客様の声」といったコンテンツで、実際の購入者のインタビューが掲載されていれば、ぜひチェックしてみてください。
購入時や購入後についてもイメージしやすいでしょうし、インタビューに応じてくれるお客様がいるということは、その会社に満足しているお客様がいるということのため、安心して任せられる会社であるかどうかの判断基準になります。
また、既存のお客様からの紹介数がどれくらいあるのか、買い増しされるお客様はどれくらいいるのかなども、担当者に聞いてみても良いでしょう。紹介数や買い増しされるお客様が多いということは、購入後のサポートも充実していると考えられます。
そして提携金融機関が複数社あるのかどうか、具体的には3〜5社以上あるかどうかを確認してみてください。提携金融機関が多いということは、その会社が金融機関から評価されていることでもあります。さらに、融資を受ける際に様々な金利やガン・疾病保障などの選択肢が増えるため、自身に合ったものを選びやすくなるという利点もあります。
なお、リサーチ会社が発表する不動産投資会社ランキングや満足度調査などで上位にランキングされている場合は、ホームページ上でも掲載されているでしょうから、そうした情報もその会社の評判の参考にしてみても良いでしょう。
7. サポート体制
最後に7つ目のポイントは、「サポート体制」です。
はじめての不動産投資であれば、原状回復やリフォームなどの物件の管理、また確定申告をはじめとする事務作業をご自身だけで行おうとすると、相当な負担になってしまいます。
そこで、顧客に寄り添ったサポート体制がある会社であれば、購入者自身の運用に伴う負荷を減らすことができ、さらに様々な疑問や課題を相談できるため、安心して不動産運用を行うことができます。
充実したサポート体制があるかどうかを確認するには、その会社が実施する不動産投資セミナーや相談会などに参加して、購入後にどういったサポートがあるのか、また連絡頻度や内容について確認してみましょう。
顧客との関係が良い会社であれば既存顧客を紹介してくれることもあるため、購入者視点での実情を聞ける場合もあります。
またサポートが手厚い会社は、購入後も気軽に相談できるオーナー向けの問い合わせ窓口があったり、弁護士や税理士によるトラブル解決や税務申告の相談会も開催されていたりします。
参考:セミナーや相談会時にチェックしておきたいこと
セミナーや相談会では、直接その会社の担当者から話を聞くことができるため、より会社の実情や企業姿勢、また具体的なサポート内容などを確認することができます。
不動産投資会社選びに失敗しないためにも、セミナーや相談会では以下のチェックポイントを参考に参加してみてください。
1. 自分にあった物件を提案してくれるか
不動産投資をこれから始めるという人の状況はそれぞれ異なり、資金や目的、また期待する運用益も人それぞれであるため、どの顧客にも適した物件というものは存在しません。
そこで自身の状況を踏まえて相談できる個別相談会では、自分にあった物件を提案してくれるかどうかを確認しましょう。
もし資産状況に合わない物件をすすめる会社は、自社の利益や都合を優先していると判断できます。過去には、源泉徴収票を改ざんして金融機関の審査を通過させるといった悪質な会社もありましたが、年収500万円の方であれば、10倍以上の5,000万円のローンを提案されたときなどは要注意です。
一方で希望条件などを細かくヒアリングし、個人の資産状況に合わせた提案をしてくれる場合は、運用後のサポートも誠実な会社である可能性が高いと判断できます。
2. メリットだけでなく、リスクも説明してくれるか
メリットばかりを強調して、ネガティブな情報を開示しない不動産投資会社は信用できません。不動産投資にはどういったリスクがあるのかをしっかりと説明してくれるかどうかを確認しましょう。
たとえば空室リスクや入居者の家賃滞納、また物件管理の手間などは、不動産投資を始める上で必ず知るべきポイントですから、そうした不動産投資のリスクの説明がセミナーなどでない会社は要注意です。
なお、リスクの説明があった場合は、そうしたリスクに対して会社はどう対応するのかも聞いてみましょう。サポート体制やノウハウが充実している会社であれば、具体的な対応策を示してくれるはずです。たとえば、以下の質問をしてみてください。
- 「家賃下落率は◯%とのことですが、根拠はありますか?」
- 「サブリースの過去の賃料見直し例を教えてください」
- 「家賃滞納者に対してどのように対応してくれますか?」
他にも気になる点があれば積極的に質問し、問題点をはぐらかしたり、話をそらしたりされないか確認しましょう。
3. 信頼できる担当者かどうか
不動産投資を成功させるには、会社として信頼できるかはもちろん、担当者が信頼できるかどうかも大切です。相談会では、担当者の方がお客様目線で考え、確かな知識に基づいて真摯な対応をしてくれるかどうかなど、下記のポイントをもとにチェックしてみてください。
- 不動産系資格(宅地建物取引士など)を保有しているかどうか
- 契約を急がせようとしていないか
- 質問や疑問に誠実に答える姿勢が見られるか
また、経営理念が現場にも浸透している会社であれば、社内での教育体制が整っている可能性が高く、現場の担当者も真摯な対応をしてくれることが期待できます。
大切な資金を使って、長期的に運用を行う不動産投資だからこそ、信頼できる担当者であるかどうかを確認しましょう。
おわりに:自分に合った会社選びのためにもセミナーや個別相談会に参加しよう
自分の投資スタイルに合いそうな不動産投資会社の目星がついたら、セミナーに参加してみるのがおすすめです。セミナーには以下のようなメリットがあります。
- 講師から不動産に関する最新情報や深い考察を聞ける
- 自分の懸念点をケアしてくれそうな会社を見極められる
- 未公開物件に関する情報が得られる可能性がある
また、セミナー後には個別相談会が開かれることが多く、個別相談会はホームページなどではわからない会社や担当者の雰囲気をつかめる機会でもあります。さらに会社選びで重要なサポート体制の有無やその内容も確認できるため、自分に適した不動産投資会社であるかどうかを見極めるためには、セミナーや個別相談会の参加は必須とも言えます。
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